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世界に先駆けて進行している日本の賃金インフレ。
「(鶏と卵の関係にせよ)給料が増えると、需要拡大によって、好ましいインフレになる」・・・
しかし、世界の市場がパンパンに膨れ上がってしまった現在の水準でそれが起こると、ハイパーインフレの離陸態勢に入ったと見なければならない。


(メルマガ第261号のダイジェストです。全文はメルマガでお読みください)

FRBが賃金インフレを「眼前の敵」として捉えている理由

歴代の米連邦準備制度理事会(FRB)議長が、もっとも警戒してきたのは、実は賃金インフレの圧力上昇です。

たとえば、前FRB議長のジャネット・イエレンは、2015年9月にマサチューセッツ大学アーマースト校で行われたフィリップ・ギャンブル記念講演会で、次のように述べました。
以下は、FRB公式サイトから。

<中間省略>

・・・結論を言えば、FRBが2015年から引き締めに入った本当の理由は、「賃金インフレの芽」が出てきたからです。

・・・パウエルFRB議長が、「経済は良好だが、貿易摩擦はリスク」と言ったのは、貿易戦争が賃金インフレの圧力として作用するからです。

彼が、年内に4回程度の小幅利上げを考えていると公言したのも、とどのつまり、賃金インフレ圧力を冷ますためです。

<省略>

安倍首相が再選されれば、すぐさまデフレ脱却宣言が下される!?

・・・前述したように、米国では賃金インフレの兆候が見え始めており、企業活動の先行きに暗雲がたれこめています。

さらには、今年初めから長期金利が上昇し始めており、ここにきて、経済成長の原動力を圧殺してしまう短期金利も上昇しています。深刻なのは、これが今後も続きそうだということです。

<省略>

・・・ブルームバーグ(4月18日付)の見出しは、「インフレが日本で足固めをしている」で、インフレが日本に根を下ろす兆しを見せている、と報じています。

<省略>

・・・2%目標を破棄すれば、適度なインフレ率=生鮮食品を除くコアインフレ率を1%程度に据え置くことは、日銀が十分に達成できる数字です。

今後、政府は果敢に賃上げ要求を行っていく

ここにきて、国際通貨基金(IMF)もまた、日本のインフレ基調への転換を予見しています。

「日本の主要インフレ率は、2017年の0.5%から、2018年と2019年にはそれぞれ1.1%に上昇すると予想している」と、IMFは4
月17日に発表したWorld Economic Outlookの中で述べています。

こうした楽観論の出どころは、経済における需給の重要な指標である産出量ギャップ(GDPギャップ、または需給ギャップ)が大元になっています。

<中間省略>

・・・安倍首相は、2017年から経済界に対して3%の賃上げ要求を繰り返し行ってきましたが、今後は、支持率の回復と2019年の消費増税のために、さらに果敢に賃上げ要求を出していくでしょう。

しかし、その本当の目的は、改憲派、護憲派に関係なく、憲法改正のための人気取りにあることだけは忘れてはならないことでしょう。

「賃金が上がらない時代は終わった?」

・・・ビジネスインサイダーは、“万年ベア(弱気)”と言われ、常に悲観論で予測を行うひとりのグローバル・アナリストをフィーチャーしてきました。

日本でもお馴染みのソシエテ・ジェネラルのグローバル・アナリスト、アルバートエドワーズ(Albert Edwards)によれば、ここ数ヵ月の間に日本の賃金インフレが急進し、米国経済にとって備えるべきことを示す大きな兆候となっている、とのことです。

・・・エドワーズは、彼の顧客向けのレポートに、次のように書いています。
「西側諸国の経済学者は、経済データを見る際に、どうしても世界観が狭くなる傾向がある。
これからは、日本の経済データなり、日本経済にもっと注意を払うべきだ。
日本の最近のインフレを示す数々の数字は、米国経済にとって、かなりのインパクトがある。そして、それは事実である」。

また、彼は、グローバル・ストラティジー週報にも次のように書いています。

「日本は、20年ぶりに、もっとも速いペースで、賃金インフレの急上昇を見ている。
残業代を含む給与所得は、2.1%前後の伸びとなり、これは前月の成長ペースより速く、市場予想の2倍となっている」。

<省略>

伝説の投資家も「市場は暴落を引き起こす引き金を待っている」と警告

<前半省略>

・・・エドワーズは、「
米国10年債券の利回りは3%の強い上値抵抗線でサポートされているが、もしそこを打ち破った場合、債券市場に大きなトラブルが発生したと考えていい!」と断言しました。

彼の見解は、伝説的な投資家のマーク・メビウス(Mark Mobius)の考えと一致しています。

フィナンシャル・ニュースのインタビューに応じたメビウスは、「市場は暴落を引き起こす引き金を待っている」と警告しながら、自身も株式の30%程度が崩壊すると予想していると語っています。

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  (Mark Mobius 画像のソース:Getty Images)

<以下省略>

ハイパーインフレに対処できる最強のもの

ロイター(6月14日付)は、いずれかの時点で、日銀がインフレ見通しを引き下げ、これまで続けてきた景気刺激策を打ち切らざるを得ない事態に至ると予想しています。

・・・黒田総裁は最近の記者会見で、「日本経済は産出量ギャップは改善しているものの、労働市場が逼迫しているせいで、物価はあまり上昇していない。引き続き、強力な金融緩和を忍耐強く維持することが最も適切だ」と明言しました。

つまり、日銀は、短期金利目標を、これまでどおりマイナス0.1%に保ち、10年国債の利回りをゼロ%近くに誘導するべく超緩和政策を続けていくということになるのです。

<中間省略>

・・・しかし、その副作用は「制御できなくなる賃金インフレ」のスパイラルに陥ってしまうことです。

いっぽう、アルバート・エドワーズやマーク・メビウスのように悲観論を取れば、債券市場の崩壊によって株式市場も崩壊を引き起こすことになります。

しかし、楽観論、悲観論に共通していることは、国債の利回りが、どこかの時点を境に上昇していくであろうということと、賃金インフレの進行を政府が制御できなくなるということです。

政府は面子を保とうとして、日銀に財政ファイナンスに踏み切るよう強力な圧力をかけるでしょう。
少なくとも、東京オリンピックを成功させるためには、そうするはずです。

その場合、“ステルス徳政令”とも言うべき国民から見えない資産の収奪が行われるでしょう。

<以下省略>


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